食後の血糖値も意識しましょう
食後の血糖値も意識しましょう
2型糖尿病は突然発症するのではありません。ほとんどの場合、
正常から境界型糖尿病(糖尿病予備軍)になり、さらに進行すると
糖尿病を発症します。
糖尿病予備軍や糖尿病が出現する過程で最初の変化として、まず
食後の血糖値が上昇していきます。糖尿病が発症するまではほとんど
症状が出ないので、知らないうちに病気が進んでいくことになります。
また、食後の血糖上昇は、動脈硬化や認知症の原因になりますので
注意が必要です。職場で健診をされている方もあると思いますが、
ほとんどの場合、採血が空腹時に行われますので食後の血糖値を
知る機会がありません。HbA1c(ヘモグロビン エー ワン シー)
という血糖マーカー(ここ1~2ヵ月間の血糖の平均値)を測定し、
空腹時血糖値が正常でもHbA1cが基準値よりも高ければ食後の血糖値
も高いことが予想されます。その場合、糖尿病予備軍あるいは糖尿病
になっている可能性がありますので精密検査(糖負荷検査)を
受けられることをお勧めします。
監修:上野尚彦 (上野内科・糖尿病クリニック院長)
日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医
日本内科学会認定 総合内科専門医
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 非常勤講師
日本糖尿病学会 近畿支部評議員
日本内科学会認定 総合内科専門医
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 非常勤講師
日本糖尿病学会 近畿支部評議員
1988年に島根医科大学を卒業後、神戸大学医学部第二内科に入局。神戸大学大学院医学研究科博士号を取得。米国フロリダ大学医学部 博士研究員、神戸海岸病院内科部長などを経て、上野内科・糖尿病クリニックを開院。